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樹脂判別ハンディセンサー(RICOH HANDY PLASTIC SENSOR B150) コラム
第1回:離島のプラスチック問題は深刻

美しい海に迫る静かな危機

日本は四方を海に囲まれ、世界に誇る美しい海岸線を有する島国です。国土の約7%は離島が占めており、それぞれが独自の自然、文化、生態系を有しています。鹿児島県の南西に浮かぶ沖永良部島もそのひとつ。沖永良部島の海岸には、透き通る青い海と白砂の浜辺が広がっていました。しかし今、そうした景観は静かに、しかも確実に失われつつあります。

海からやってくる「漂着ごみ」

その要因の一つが、年々増加するプラスチックを含むごみの漂着です。これらのごみの多くは、国内外の湾岸部や都市部の河川などを経由して海へ流れ出し、潮流や風に乗って沖永良部島をはじめとする離島の海岸に打ち上げられています。その中には、漁具、包装材、ペットボトルに加え、医療廃棄物や注射器など危険性の高いごみも含まれ、一部の浜辺では裸足で歩くことさえ困難な状況です。

全国の離島に共通する課題

漂着ごみの問題は沖永良部島に限らず、全国の離島に共通する構造的な課題でもあります。多くの離島には再資源化施設がなく、再資源化可能なごみを一度集積し、本土へ輸送しなければならない地域が多く、その輸送コストは非常に高額です。さらに、高齢化や人口減少が進む離島では、清掃活動を担う人手や技術の確保すら難しく、こうした現実が持続可能なごみ対策の構築を妨げています。

細かく砕かれ、見えなくなるごみの脅威

さらに深刻なのは、紫外線や波の力によってプラスチックがマイクロプラスチック化することです。肉眼では見えないこの微細なごみは、海の生態系に取り込まれ、魚介類を通じて私たち人間の食卓にも影響を及ぼす可能性があります。

税金で支えるごみ処理、それでも追いつかない現実

このようなごみの処理には、地方自治体が多大な労力と予算を投じています。その財源は、当然ながら私たちの税金です。特に沖永良部島のような離島では、回収・運搬・焼却などにかかるコストが本土よりも格段に高く、処理が追いつかない状況が続いています。自治体の予算だけでは十分な対策を講じることが難しく、民間との連携や新しい技術の導入が強く求められています。

リコーが離島に注目した理由

こうした社会課題に対し、リコーでは鹿児島県沖永良部島を起点に、地域に根ざしたプラスチック再資源化の取り組みを本格的に始動しました。私たちは、企業がもつ技術とノウハウを地域課題の解決に生かすことができると信じています。本シリーズでは、現地での実情や課題を掘り下げ、再資源化の可能性とそのプロセスを、全12回にわたりご紹介していきます。

次回予告:なぜ沖永良部島を訪れたのか

次回は、なぜ私たちがこの沖永良部島に注目したのか、現地の方々との出会いとプロジェクト始動のきっかけについてお伝えします。

RICOH「樹脂判別ハンディセンサー」で
プラスチックの再資源化を加速

現状、多くの離島ではプラスチックを含むさまざまな可燃物を混ぜて焼却処分しており、再資源化できていません。

どうすれば、再資源化を加速させることができるのか。
さまざまな種類があるプラスチックを的確に分別できれば、再資源化を加速できる。

そのお役に立てるデバイスとして樹脂判別ハンディセンサーを開発しました。
リコーの樹脂判別ハンディセンサーを使用すると、13種類の主なプラスチックを簡単に識別することができます。
日々さまざまなシーンで利用できるからこそ、しっかり判別して再利用率を高め、環境にやさしい使い方をしていきましょう。

次の記事
なぜ沖永良部島を訪問したのか

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