Main content

樹脂判別ハンディセンサー(RICOH HANDY PLASTIC SENSOR B150) コラム
プラスチックとは

プラスチックとは何か

プラスチックとは、主に石油などを原料に科学的に合成した合成樹脂のことを指します。
合成樹脂は、石油などを原料に科学的に合成した樹脂の性質をもつものです。

プラスチックは、軽量、耐水性、耐腐食性、絶縁性に優れるなどの特性から、
包装材料、建築材料、電気・電子機器、自動車部品、日用品など、幅広い分野で利用されています。
製造コストが低く、大量生産に適しているため、便利で経済的な価値が高いです。

プラスチックの一部は非常に丈夫で長持ちするため、適切に処理されない場合、
環境問題を引き起こす可能性があります。
環境への影響を軽減するために、リサイクルや再利用などが推奨されています。

プラスチックの特徴

プラスチック全般に共通の特徴として、主に以下のような性質を持っています。

  • 多様な合成可能性

    さまざまな化学的組成と構造を持つことができ、それによって様々な物理的化学的特性を持つ材料を合成できる

  • 軽量性

    金属などの他の材料に比べて軽量で、運搬や使用が容易

  • 耐久性と柔軟性

    多くのプラスチックは高い耐久性を持ちつつも柔軟性があり、破損しにくく、長期間の使用が可能

  • 成形性と加工容易性

    加熱や圧力を加えることで容易に成形でき、さまざまな形状の製品を生産できる

  • 絶縁性

    電気を通しにくい性質を持っているため、絶縁材料として広く利用される

  • 化学的安定性

    化学反応を起こしにくく、腐食や劣化が起こりにくい

  • 透明性

    透明または半透明のプラスチックも多く、光を通すことができる

  • 安価

    製造と加工が比較的低コストで、大量生産に適している

  • 再生可能性とリサイクル性

    一部のプラスチックはリサイクルが可能で、持続可能な資源としての可能性がある

これらの特性から、包装材料、家電製品、自動車部品、建築材料、衣類、医療機器など、多様な用途で使用されています。

一般的によく利用されている汎用プラスチックの特徴としては、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット デメリット
  • 金属、ガラス、陶器などと比較して軽量
  • 加工性に優れているため、大量生産が可能で価格も安価
  • 自己潤滑性が高い(摩耗しにくい)
  • 金属材料と比較して水や薬品に強く、腐食しにくい
  • 熱をとおしにくい
  • 電気をとおしにくい
  • 他の材料と比較して熱に弱く、燃えやすい
  • 紫外線に弱く、屋外では劣化が早い
  • 金属材料と比較して脆弱(割れやすい、傷がつきやすいなど)
  • 静電気を帯びやすい(ほこりがつきやすい)
  • アルコールに弱いものもある
メリット
  • 金属、ガラス、陶器などと比較して軽量
  • 加工性に優れているため、大量生産が可能で価格も安価
  • 自己潤滑性が高い(摩耗しにくい)
  • 金属材料と比較して水や薬品に強く、腐食しにくい
  • 熱をとおしにくい
  • 電気をとおしにくい
デメリット
  • 他の材料と比較して熱に弱く、燃えやすい
  • 紫外線に弱く、屋外では劣化が早い
  • 金属材料と比較して脆弱(割れやすい、傷がつきやすいなど)
  • 静電気を帯びやすい(ほこりがつきやすい)
  • アルコールに弱いものもある
※主な汎用プラスチックには、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などがあります。

プラスチックの種類

プラスチックの種類は100種類以上あります。
さまざまな種類のプラスチックがそれぞれ異なる特性を持ち、さまざまな用途で利用されています。

下記の図では主なプラスチックの種類を示していますが、ほかにも多くのプラスチックがあり、特定の用途にあわせて開発されたりもしています。

合成樹脂(プラスチック)
熱可塑性樹脂
結晶性樹脂
汎用樹脂
  • PP(ポリプロピレン)
  • PE(ポリエチレン)
エンジニアリング
プラスチック
エンジニアリング
プラスチック
  • PBT(ポリブチレンテレフタラート)
  • POM(ポリアセタール)
  • PA(ポリアミド、ナイロン)
  • PET(ポリエチレンテレフタレート)
スーパー
エンジニアリング
プラスチック
  • PPT(ポリブフェニレンスルフィド)
  • PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)
  • LCP(液晶ポリマー)
  • TPI(熱可塑性ポリイミド)
  • PPA(ポリフタルアミド)
非晶性樹脂
汎用樹脂
  • PVC(ポリ塩化ビニル=塩ビ)
  • ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)
  • PMMA(アクリル樹脂)
  • PS(スチロール樹脂、ポリスチレン)
  • AS(=SAN、アクリロニトリルスチレン)
エンジニアリング
プラスチック
エンジニアリング
プラスチック
  • PC(ポリカーボネート)
  • PPE(ポリフェニレンエーテル)
スーパー
エンジニアリング
プラスチック
  • PES(ポリエーテルサルフォン)
  • PAR(ポリアリレート)
  • PAI(ポリアミドイミド)
  • PEI(ポリエーテルイミド)
  • PSU(ポリスルホン)
熱硬化性樹脂
  • PUR(ポリウレタン)
  • PF(フェノール樹脂)
  • UF(ユリア樹脂)
  • MF(メラミン樹脂)
  • EP(エポキシ樹脂)
  • UP(不飽和ポリエステル樹脂)

熱を加えたときの違い

熱可塑性樹脂 熱を加えると溶けて柔らかくなり、一度冷やして固まったあとでも、もう一度熱を加えると再び溶けて柔らかくなる
熱硬化性樹脂 熱を加えると溶けるが、さらに加熱すると今度は硬くなり、いったん硬化すると基本的には熱を加えても再び柔らかくならない
熱可塑性樹脂
熱を加えると溶けて柔らかくなり、一度冷やして固まったあとでも、もう一度熱を加えると再び溶けて柔らかくなる
熱硬化性樹脂
熱を加えると溶けるが、さらに加熱すると今度は硬くなり、いったん硬化すると基本的には熱を加えても再び柔らかくならない

分子構造による違い

非結晶性樹脂
  • 高分子が糸玉状になったり絡まったりしていて規則的な構造でない
  • 透過率が高い
  • 低温でも柔軟性を保っていることが多い
結晶性樹脂
  • 高分子の配列構造が規則正しい(結晶部分と非晶部分が混在する)
  • 結晶部分で光が散乱するので一般的には透過率が低い
  • 強度が高く耐熱性があることが多い
非結晶性樹脂
  • 高分子が糸玉状になったり絡まったりしていて規則的な構造でない
  • 透過率が高い
  • 低温でも柔軟性を保っていることが多い
結晶性樹脂
  • 高分子の配列構造が規則正しい(結晶部分と非晶部分が混在する)
  • 結晶部分で光が散乱するので一般的には透過率が低い
  • 強度が高く耐熱性があることが多い

耐熱性の違い

汎用樹脂 耐熱性100℃未満
エンジニアリングプラスチック 耐熱性100℃以上
スーパーエンジニアリングプラスチック 耐熱性150℃以上
汎用樹脂
耐熱性100℃未満
エンジニアリングプラスチック
耐熱性100℃以上
スーパーエンジニアリングプラスチック
耐熱性150℃以上

主なプラスチックの種類

主なプラスチックの種類について、それぞれの性質や用途を以下に示します。

名称 略語 性質 用途
ポリエチレン PE
  • 浮く
  • 溶けながら燃える
  • 軽い
  • 薬品に強い
  • レジ袋
  • バケツ
ポリプロピレン PP
  • 浮く
  • 溶けながら燃える
  • 軽い
  • 熱に強い
  • 食品容器
  • ストロー
  • ボトルのふた
ポリスチレン PS
  • 沈む
  • すすが出る
  • 軽い
  • 加工しやすい
  • 衝撃に強い
  • CDケース
ポリエチレンテレフタラート PET
  • 沈む
  • 燃えにくい
  • 透明
  • 衝撃に強い
  • ボトル
ポリ塩化ビニル PVC
  • 沈む
  • 燃えるがすぐ消える
  • 重い
  • 消しゴム
  • 水道管
アクリル樹脂 PMMA
  • 沈む
  • 溶けながら燃える
  • 水槽
  • 定規

まとめ

プラスチックはさまざまな種類があり、それぞれの特性に合わせてさまざまな用途で利用されています。
広い分野で多くのものに利用されているため、廃棄されるプラスチックも多く、環境への影響が課題になっています。

RICOH「樹脂判別ハンディセンサー」で手軽にプラスチックリサイクル

RICOH樹脂判別ハンディセンサー

リコーの樹脂判別ハンディセンサーを使用すると、13種類の主なプラスチックを簡単に識別することができ、さらに最大100種類までのデータを登録してカスタマイズすることが可能です。
日々さまざまなシーンで利用しているからこそ、しっかり判別して再利用率を高め、環境にやさしい使い方をしていきましょう。

樹脂判別ハンディセンサーの
ことならお気軽に
ご相談ください!

商品選定やお見積もりなど、
お客様のお悩みにお答えします。
まずはお気軽にお問合せください。

樹脂判別ハンディセンサー

このほかにも、
「RICOH HANDY PLASTIC SENSOR B150」について
よく知っていただくための
さまざまなコンテンツを用意しています。
ぜひご覧ください。