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エム・エム・プラスチック株式会社 様「RICOH樹脂判別ハンディセンサー」
製品プラスチックのリサイクルに活躍!
関東全域の廃プラスチック受け入れに向け事業拡大の気運高まる

(左から)運営管理部の杉本和彦様、田村亮一様、代表取締役の森村努様、常務取締役の日後孝一様、取締役・工場長の石井良征様

エム・エム・プラスチック株式会社

所在地
:本社 千葉県富津市新富66番1
:東京営業所 東京都中央区新川2-5-2 新川エフビルディング
代表者
:代表取締役 森村 努
設立
:2006年4月
事業内容
:廃棄物の再生処理及び再商品化事業

容器包装プラスチック(以下、容器包装プラ)などの廃プラスチック(以下、廃プラ)の回収・選別・再生事業を展開するエム・エム・プラスチック様。2009年の本社工場稼働以来、東京23区を中心とした廃プラのマテリアルリサイクルを主事業としています。技術力や提案力は業界でも高く評価されており、総合評価制度において2014年に初の全国1位を獲得し、6年連続を含めて2024年まで計9度の全国1位を継続しています。

エム・エム・プラスチック様は、2022年4月に施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラ新法)」に先駆け、一部の自治体との協力により製品プラスチック(以下、製品プラ)の回収・再利用事業をスタート。再生プラスチックの純度向上のため、RICOH樹脂判別ハンディセンサー(以下、RICOHハンディセンサー)を導入されました。今回はエム・エム・プラスチック代表取締役の森村努様、他4名の社員の皆様に、RICOHハンディセンサー導入のきっかけや導入後の効果についてお話をお伺いしました。

  • これまでの課題

    1

    再生プラスチック製のペレットに塩素濃度の高い素材が混入してしまった。

    2

    受け入れ直後および大型選別機による素材選別後の製品プラの素材をチェックする体制がなく、品質保証に懸念があった。

    3

    ベテラン職員の退職により、人力による素材判別技術が継承できない懸念があった。

  • 導入効果

    1

    混入したPVCの判別が容易になり、PP・PE製品の純度が向上した。

    2

    素材選別後の製品プラのチェック体制が整ったため、顧客へ信頼性の高い製品を提供できるようになった。

    3

    人力による素材判別後に検証を行う技術教育体制が確立した。

社員インタビュー

代表取締役
森村 努様

常務取締役
日後 孝一様

取締役
工場長
石井 良征様

運営管理部
課長
田村 亮一様

運営管理部
係長
杉本 和彦様

廃プラの処理量増加に対応すべく、高精度な素材判別と品質管理体制の構築へ

首都圏から集まる廃プラ。同社では容器包装プラだけでなく、製品プラの回収・再生を行う。

-御社の事業内容についてご説明いただけますでしょうか。

当社は2009年から事業をスタートし、一般家庭から排出される容器包装プラを回収し、再生プラスチック原料やプラスチックパレットへ加工・販売する事業を展開しています。近年は世界的にプラスチック問題への関心が高まっており、国連でも海洋プラスチック問題が取り上げられています。日本政府は2035年までに、市区町村から出るプラスチックごみの全量リユース・リサイクル化を目指すプラスチック資源循環戦略を策定しました。現在、日本国内のプラスチックごみの排出量は年間約70万トン程度ですが、今後100万トンから150万トンに増加すると予測されており、我々リサイクル事業者の役割は今後さらに重要になると考えています。

-製品プラのリサイクルに取り組まれた理由を教えてください。

当社は破砕や赤外線による判別が可能な産業廃棄物の処理設備も保有しており、単一素材で構成される産業廃棄物の処理ノウハウがあります。容器包装プラは複数の素材が用いられる複層構造のものが含まれているため、リサイクル後の素材の純度は85~90%程度にとどまります。一方、製品プラは容器包装材と比べてPP、PEなど単一素材を使用かつ硬質なものが多いため、産業廃棄物の処理と近いプロセスで再生が可能であるため、製品プラのリサイクルへの取り組みを始めました。

他社では容器包装と製品プラを一括処理していますが、当社は専用ラインでの処理にこだわることで、より高品質な再生材料の製造を可能にしています。現在は埼玉県志木市や静岡県清水町など、いくつかの自治体と連携して製品プラの回収・リサイクルを進めています。

-RICOHハンディセンサーの導入を検討されたきっかけは何だったのでしょうか。

ペレットの品質向上が主な目的です。以前、選別したプラスチックをペレット化した際に塩素濃度が高い傾向が見られました。原因となる素材の簡易的な判別方法を探し、インターネットで本製品を知ったのがきっかけとなりました。

-他社の類似製品との比較検討はされたのでしょうか。

いえ、他製品との比較はしておりません。RICOHハンディセンサーを知ってすぐにRICOHへ問い合わせをし、担当の方に製品の特徴や使い方についてお話をいただきました。ご案内いただく中で、スマートフォンと連動して数値化できる点や、携帯性の高さが魅力的であり、当社にとって理想的な使い方ができると感じましたので、購入を決めています。

導入後わずか数ヶ月で効果を実感。現場の技能伝承と品質保証の両面で活躍。

製品プラの品質確認にRICOHハンディセンサーを活用。高純度の再生プラスチック生産を支える。

-実際に業務の中で使用される場面について教えてください。

現在は主に2ヶ所の工程で活用しています。ひとつは受け入れた製品プラの品質確認です。PPやPEの中に混じっているPVCを除外する用途で使用しています。もうひとつが選別ラインでの材質確認です。大型の赤外線選別機での選別が完了した後、もう一度PPやPE以外の素材が混入していないか最終確認を行います。以前は触感や見た目で判断していたのですが、RICOHハンディセンサーを使うことで数値として確認できるようになりました。

-品質管理面で見た導入の成果はいかがでしょうか。

実際にRICOHハンディセンサーの導入前後で、劇的に判別精度が向上したということはありません。以前からPVCはほとんど混入していなかったのですが、RICOHハンディセンサーを利用することで、判別の正しさの裏付けが可能になったと捉えています。PP・PEだけをお求めのお客様へ良質な製品をお届けするのが我々の使命ですので、自信を持って製品を提供できるようになったのは大きな導入の成果だと考えています。

一方で、品質管理の効率は大きく向上したと感じています。以前は一部の素材は外部機関での分析が必要で、結果が出るまでに時間とコストがかかっていました。しかしハンディセンサーの導入により、社内で材質を確認できるようになったため、品質管理の効率が大幅に向上し、時間面と費用面の両面でコストを削減できるようになっています。

-RICOHハンディセンサーの導入後に何か現場で変化はありましたか?

実際に使用していく中で、触感や見た目による経験則と数値による判定結果を照らし合わせることで、作業員の判断精度が向上しています。時には『これは使えない』と思っていた素材が実は使えるなど、新たな発見もありました。作業員自身が納得しながら判断できるようになったことは、大きな進歩だと感じています。

また、若手の育成ツールとして活用できる点も大きな収穫です。どこの業界も同じだと思いますが、社員の世代交代にともなう若手の育成が課題となっています。ベテランがどんどん少なくなっていく中で、触感や見た目で見分けた素材の答え合わせが出来るハンディセンサーの存在は、社員教育の観点から見ても非常に有力なツールであると考えています。

-営業活動での活用についてはいかがでしょうか。

自治体への営業時にも活用しており、製品プラの分別基準を具体的に示せるツールとして重宝しています。特にガイドラインが定められていない製品プラの回収は自治体ごとに柔軟な対応が可能なため、自治体の特徴にあった具体的な回収基準を提案できることは大きな強みとなっています。

設備増設を機に、さらなる事業拡大へ。業界全体の底上げも視野に。

2028年に向けて設備増設を予定。関東全域のプラスチックごみの受け皿を目指す。

-今後の事業展開についてお聞かせください。

現在弊社は、関東エリアで排出されるプラスチックごみの受け皿となることを目指し、2028年に向けて設備の増設を計画しています。今後、特に政令指定都市を中心に続々と製品プラの分別収集が進むと思われますので、確実な処理能力を持つ事業者としての役割を果たしていくのが直近の目標です。現在も焼却処理を行っている自治体のリサイクル化支援も視野に入れています。

-どのような企業にRICOHハンディセンサーの導入が向いているでしょうか。

いいものを作って市場に広めたいという意欲がある企業にはぜひオススメしたいですね。どの企業も競争する中で、よりいい製品を作るための技術を貪欲に探していらっしゃいますので、RICOHハンディセンサーにも強い興味を持たれるのではないかと思います。

かつては同業者の間で廃プラを取り合うような時代がありましたが、今後は加速度的に増加する廃プラを効率良く再生できるように、業界でひとつにまとまっていく必要があります。一社でも良質なプラスチック素材を提供するリサイクル業者が増えるよう、我々もRICOHハンディセンサーをはじめとした良質なツールやノウハウを共有し、業界全体の底上げに貢献していきたいと考えています。

──ご協力いただきありがとうございました。

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