株式会社メイワパックス
プラスチックフィルムによる軟包装分野で、これまで10万種にも及ぶ製品を世に送り出しきたメイワパックス様。食品から医薬品、工業材料までさまざまな用途向けに製品を提供しています。
メイワパックス様の主力工場である兵庫工場では、ポリプロピレンやポリエチレンなど多素材の廃フィルムの有価取引やリサイクル率向上のための、素材の判別精度が課題となっていました。このような課題をどう解決していったのか、ご担当者の方にお話をお伺いしました。
創業は1962年。60年以上の歴史を誇る、包装分野の中でもプラスチックフィルムを素材とする軟包装のプロフェッショナル企業。国内の8つの自社工場で質の高い製品を一貫生産し、安定供給が可能。食品、医薬品、化粧品、電子材料、工業材料など、多くの用途に対応した製品を提供しています。これまで手掛けてきた製品は10万種にも及び、多くの企業から信頼を得ています。軟包装に求められる機能は年々高度化・複雑化していますが、未開拓なニッチ分野に着目して果敢に挑戦を続けています。
これまでの課題
貼り合わせや印刷など加工後の廃プラスチックフィルムは素材の種類が分からず、そのままでは分別回収ができないため有価取引やリサイクルができなくなっていた
ポリプロピレンのリサイクル回収率、有価取引率は10%程度にとどまっており、改革が必要だった
導入効果
場所を選ばず、誰でもカンタンに高い精度でプラスチックの素材判別が可能になった
ポリプロピレンのリサイクル回収率、有価取引率が90%まで向上した
社員インタビュー
兵庫工場 生産査業部
ゼネラルマネージャー
古村 明 様
兵庫工場 生産査業部
西川 寛 様
当社では全社的で品質ISO9001を取得。また、環境のISOであるEMS(環境マネジメントシステム)は兵庫工場、大阪本社工場、及び野田工場の3工場で取得しています。廃プラスチックや産業廃棄物を減らす方法として、分別回収は会社として必須になっています。当社が製造及び使用しているプラスチックフィルムは、原反段階では素材が分かるのですが、加工すると分からなくなってしまいます。その残材および端材となった廃プラスチックフィルムは、素材が容易に分からないため分別回収が困難であり、その結果、有価取引やリサイクルができなくなってしまうという課題がありました。
社内で分別回収を推進するための解決策については、以前から検討していました。RICOH樹脂判別ハンディセンサーを知ったのは、業界新聞がきっかけでした。その後、製品サイトにアクセスして詳細を確認したところ、当社が想定している機能を有する製品だったため、さっそく問い合わせをしました。リコー製品を採用したのは、工場の廃プラスチックフィルムの分別・回収担当者が簡単に操作できる点と、樹脂の判別精度が高い点。他社のものは大型で、樹脂判別に時間がかかることがわかったため、現場での利用は難しいと判断しました。
RICOH樹脂判別ハンディセンサーは2023年9月に導入して以来、毎日使用しています。誰にでも簡単に扱えることから、交替制の社員4~5名で分別作業を分担できており、1日に30分から1時間程度の作業時間で、月に数トンレベルの量を効率的に分別することができています。また、防水防塵設計のため屋外でも取り扱えて、場所を選ばないことも助かっています。
当初、課題であったポリプロピレン、ポリエチレンなどの多素材あるいは複層フィルムの廃プラスチックフィルムから、単一素材のポリプロピレンを精度良く効率的に分別できています。有価取引には高い判別精度が求められますが、引取業者さんからも分別品質が良いとご評価頂き、喜んで引き取ってもらっています。その結果、ロスとして排出されたポリプロピレン素材に関しては90%以上を有価で引き取っていただいており、産廃排出としていたRPF(固形燃料)からリサイクル材への転化による経営面及び環境面の改善に繋がりました。以前は1割程度でしたので、大幅に改善したことになります。
RICOH樹脂判別ハンディセンサーは13種類の樹脂の判別が可能だと思いますが、現在はポリプロピレンの判別のみで活用しています。今後は、プラスチック素材の仕様変更が発生した場合などには、ポリプロピレン以外の素材の判別も必要になってくるのではと考えています。
また、当社は回収後のマテリアルリサイクルの実現までを目標にしていますが、廃プラスチックの引取後、再生(リサイクル)まで対応してくださる業者さんはまだ少ないと感じています。
精度よく判別ができれば、品質の良い再生ペレットを作ることができるため、我々排出側が分別した後の、回収・リサイクルのスキームが世の中で上手く回ると良いと思います。
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