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株式会社淀商 様助成金を活用し「RICOHハンディセンサー」を導入!
高精度判別が高付加価値再生プラスチック製造事業を加速

(左から)製造部の遠藤亮一様、代表取締役の十亀健志様、顧問社会保険労務士の武士俣真実様

株式会社淀商

所在地
:本社工場 神奈川県厚木市上依知1302-3
代表者
:代表取締役 十亀健志
設立
:1983年
事業内容
:廃棄プラスチック再生委託加工、販売

1983(昭和58)年創業の株式会社淀商様は、廃プラスチックの受け入れ・再生・加工販売を行うリサイクル事業者です。2017年より国内向けの廃プラスチックリサイクルを強化。着色やペレット加工を施した高付加価値再生プラスチックは、環境に優しい高品質のプラスチック原料として高い評価を得ています。

着色・加工を施した高付加価値再生プラスチックを開発

淀商様は、2017年末に発表された中国の固形廃棄物の輸入禁止を機に、国内向けの廃プラスチックリサイクルに注力。着色や加工を施した高付加価値再生プラスチックの製造を開始しました。再生プラスチックの純度向上のため、顧問社会保険労務士の協力を得て助成金を活用し、RICOH樹脂判別ハンディセンサー(以下、RICOHハンディセンサー)を導入されました。今回は淀商代表取締役の十亀健志様、製造部の遠藤亮一様、ウィル社会保険労務士事務所の武士俣真実様に、RICOHハンディセンサー導入のきっかけや助成金活用の経緯についてお話を伺いました。

  • これまでの課題

    1

    燃焼による判別作業に伴う危険性や健康への懸念

    2

    経験と勘に頼る属人的な作業による非効率

    3

    異種プラスチック混合時の判別精度の低下

  • 導入効果

    1

    危険作業の撤廃により従業員の安全性が向上した。

    2

    顧客への迅速な材質報告により信頼性が向上した。

    3

    判別精度向上により高付加価値再生プラスチックの製造効率が向上した。

社員インタビュー

代表取締役
十亀 健志様

製造部
遠藤 亮一様

ウィル社会保険
労務士事務所
代表
武士俣 真実様

事業の転換期に直面した、材質判別の大きな壁

企業から購入する廃プラスチック。燃焼をともなう素材判別方法に課題を抱えていた。

-貴社の事業内容と、樹脂判別が必要になった背景についてお聞かせください。

十亀氏:弊社は工場などから排出されるプラスチックを回収し、リサイクル原料として再生・販売するリサイクル事業者です。単にプラスチックを販売するだけでなく、お客様のニーズに合わせた着色や物性の強化を行い、食品容器などに使用可能な「高付加価値原料」を製造しています。

もともと弊社のビジネスは、海外への販売が中心でした。しかし2017年末に中国がプラスチックの輸入規制を強化したことを機に、事業の軸足を国内での高付加価値リサイクルへと大きくシフトしました。国内市場で競争力を高めるためには純度の高い原料を安定的に供給する必要があり、そのためには多種多様なプラスチックを正確かつ効率的に見分ける「材質判別」の技術が不可欠でした。

-ハンディセンサー導入前は、どのように材質を判別されていたのでしょうか?

遠藤氏:以前は経験則でプラスチックの手触りやツヤで判断するか、燃やして煙の匂いで判断するしか方法がありませんでした。経験と勘だけを頼りに判別していましたが、中には匂いが非常に似ているプラスチックもあるため、慎重に行う必要がありました。何度燃やしても確信が持てないときは、他のベテランに確認してもらう手間が発生するため、作業を何度も中断させなければなりませんでした。

十亀氏:経営者の立場としては、従来の方法に強い懸念を抱いていました。工場内で火を使うこと自体が大きな火災リスクですし、従業員が煙を吸い込むことによる健康被害も心配です。また、判別できる人間がベテランに限られるため、属人化が進むのも問題でした。

特に判別が難しいのは、材質を示す刻印がない輸入品や、見た目が酷似している異種プラスチックが混ざっているケースです。これらを正確に見分ける標準化された方法を長年探し続けていましたが、なかなか適切な方法にめぐり合うことはできませんでした。

専門家との連携が突破口に。助成金活用で導入を実現

シンプルなデザインとコンパクトなサイズが両立するRICOH 樹脂判別ハンディセンサー B150

-「RICOH 樹脂判別ハンディセンサー B150」を知ったきっかけは何だったのでしょうか?

十亀氏:最初は化学工業日報の広告で製品の存在を知り、興味を持ちました。実際に展示会へ足を運び、実機に初めて触れたときに「これだ」と直感したんです。今まで我々が抱えていた課題を、根本から解決してくれる可能性を感じました。「やっとリサイクル業界にもこういう時代が来たんだ」と、自社の未来だけでなく業界全体の未来も明るくなったように思えた瞬間でした。

-導入を検討される中で、他社の製品と比較はされましたか?

十亀氏:検討しているタイミングで海外メーカーから類似製品の売り込みがありました。価格面では非常に魅力的でしたが、最終的にRICOHさんを選んだのには明確な理由があります。まず、本体の「デザイン性」と「大きさ」が優れています。毎日現場で使うものですから、シンプルなデザインかつコンパクトなRICOHさんの製品は、使いやすさが際立っていました。そして何より日本製であることの信頼感と、万が一故障した際の保証やサポートが充実している点が決め手になりました。

-導入の決め手はデザイン性と信頼感とのことですが、コスト面でのハードルはどのように乗り越えられたのでしょうか?

十亀氏:価格が大きなネックだったのは間違いありません。何かいい方法がないか顧問の社会保険労務士である武士俣先生に相談したところ、助成金を活用できる可能性があると教えていただいたのが大きな転機となりました。

武士俣氏:以前から淀商様とはお付き合いがあり、働き方改革に関する様々なご提案をさせていただいておりました。社長からRICOHハンディセンサー導入のお話を伺ったとき、これはまさに国が推進する生産性向上や労働環境改善に直結する投資だと確信しました。危険な燃焼による判別作業をなくし、従業員の方の健康を守りながら業務を効率化できるというストーリーは助成金の趣旨に完全に合致すると考え、「勤務間インターバル導入助成金」の活用をご提案いたしました。

-助成金の申請はスムーズに進みましたか?

武士俣氏:申請書には、RICOHハンディセンサーの導入によって1人あたりの作業時間がどれだけ短縮され、労務効率がどう向上するのかを説得力のある数値で示す必要がありました。十亀社長に試算していただいた労働時間をベースに労働局の担当者と何度もやり取りを重ね、淀商様の取り組みの意義を丁寧に説明し、無事に採択をいただくことができました。

現場と経営、双方に生まれたポジティブな変化

煙を嗅ぐことなく素材判別が可能になり、従業員の健康・判別精度の課題解決

-実際にハンディセンサーを導入されて、現場ではどのような変化がありましたか?

遠藤氏:煙の匂いで確認する作業がなくなりましたので、身体的なストレスが大きく軽減されました。業務効率の面で見ても、判別が難しい材質の確認をベテラン作業員に依頼する必要がなくなりましたので、作業を止める必要がなくなったのは大きいと感じています。また、判別の精度も非常に高いので、判断ミスをするんじゃないかという精神的なプレッシャーからも解放されました。

-経営的な視点でのメリットはいかがでしょうか?

十亀氏:ビジネス面での効果は絶大です。これまで材質が不明で廃棄せざるを得なかったプラスチックを、有価物として買い取れるようになりました。例えば、お客様の工場で発生した突発的な在庫処分品や、海外から製品を運ぶ際に使われる刻印のないトレーなどです。これらが新たな収益源となり、ビジネスの幅が大きく広がりました。

また、お客様の元へRICOHハンディセンサーを持参し、その場で材質を証明できるようになったことで、我々への信頼が格段に向上しました。取引先から「そんな便利なものがあるなら、うちも導入したい」と相談されることも増え、リサイクル業界全体の意識改革にも繋がっていると感じています。

環境教育で業界を変えていく。高品質、高付加価値の製品を生み出すリーディングカンパニーへ

-リサイクル業界で顧問の社労士と契約されている企業は多いのでしょうか?

十亀氏:おそらく我々のような規模の会社では、ほとんど社労士と契約していないと思います。他の同業者に話すと「顧問の社労士がいらっしゃるんですか?」と驚かれることがほとんどです。これからの時代、従業員が安心して働ける環境を整えることは企業の責任と考えています。今回の助成金活用も、日頃からの取り組みがあったからこそスムーズに進んだのだと思います。

武士俣氏:助成金は、ただ申請すれば誰でも受けられるわけではありません。日頃から労務管理を適切に行い、法律を遵守していることが大前提となります。淀商様には、以前から私の提案へ真摯に耳を傾けていただき、働きやすい環境づくりに熱心に取り組んでいただいておりました。そうした基盤があったからこそ、今回の申請も成功に繋がったのだと思います。

-最後に、RICOHハンディセンサーを活用した今後の展望を教えてください。

十亀氏:今後、プラスチックのリサイクルはさらに盛んになっていくと考えています。ただプラスチックを再生するだけでなく、より高品質、高付加価値の製品が求められていきますので、これからもRICOHハンディセンサーの力を借りながら、社会のニーズに応えられる製品を作り出していくことが目標です。

また、業界の内外を問わず、環境教育に力を入れていくべきだと考えています。現在、ハンディセンサーを活用した子供たちへの教育機会を構想しています。家から持って来てもらったプラスチックの種類がボタン一つで分かる面白さや、それが新たな価値に生まれ変わるプロセスを体験してもらうことで、リサイクルの意義を肌で感じてもらい、業界全体のイメージアップとSDGsへの貢献に繋げていきたいですね。

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