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活用事例

導入の背景

甲府共和電業活用事例(イメージ)
株式会社 共和電業
品質・製品本部 品質保証部 信頼性技術課長
技術士(機械部門) 上坂 直弘 様

現場で感じられていた課題はどのようなものでしたか?

上坂様:高品質な製品を作り込む上で、少量多品種生産が中心ですのでポカミス防止が難しかったんです。特に手作業のため作業記録を残すのが難しく、しっかり組立を実施したかなど、現場で運用可能な記録をどのように残すかという、品質管理面での仕組みを作ることが課題でした

ミスの防止策としてはどのようなことに取り組まれていましたか?

松澤様:作業記録をチェックシートに書き込んで記録してきました。

ただ本当に正しい作業をしたかどうかは作業員の記憶に頼ることが多かったので、エビデンスを残すという面では不十分と感じでいました。

SC-20導入のきっかけは何でしたか?

上坂様:Webを見ていたら、「外観検査はできません」っていう変なキャッチコピーを見つけたんです。手作業工程の品質を管理するカメラという内容でしたので、これは当社のセル生産方式にマッチしているんじゃないか?と直感しました。
その後展示会で実際に現物を見させてもらって、直感が確信に変わりました。

ラインで大量生産する検査機は世の中に多くあるのは知っていましたが、当社のようなセル台で生産する少量多品種業界にマッチする検査機器は見たことがありませんでした。PCがいらないということでしたので、現場で手軽に始められると思い、導入しました。

甲府共和電業活用事例(イメージ)
株式会社 甲府共和電業
製造部 グループ2
主任 松澤 努 様

導入された工程の概要

具体的にどのような工程で利用されていますか?

上坂様:4つの工程で利用しています。

まずは基板のペイントロックのチェックです。これはマッチングモードの[色認識]で検査して、さらに画像ログを残すようにしています。

貼付されたシールの外観チェックと、基板を識別する二次元コードの読み取り、これらはオプション機能の[1D/2D コード機能]を使ってチェックしています。

30カ所あるネジの締め付けチェックでは、電動ドライバーのトルク信号と連携して正しい本数が締め付けられているかどうかを[チェック]モードで検査し、画像ログを記録しています。

これらの作業をSC-20で検査して、その結果をすべて作業記録としてSC-20に残しています。

甲府共和電業活用事例(イメージ)
甲府共和電業活用事例(イメージ)

導入された効果

品質管理、生産管理の面でよかった点をお教えください。

上坂様:検査のDX化が手軽に実現できたことで、人の目視に依存しない状況を確立でき、検査の標準化を進めることができました。

具体的な工数の削減、作業ミスの削減にはどのくらい効果が出ていますか?

松澤様:大きく2つの効果が出ています。

1つは、作業時間の短縮です。今までは5分程度かかっていた作業が、10秒ぐらいに短縮することができています。
2つ目は、従来手書きのチェックシートを20種類使用していたのですが、それらをすべて廃止することができました。

運用されている中での工夫・苦労など

SC-20の活用や運用で工夫されていることがあればご紹介ください。

上坂様:当社の製品は多品種・少量生産ですので、毎日レイアウトが変わったり作業場所が変わったりします。SC-20による検査が必要な作業の専用セル台を新たに用意することで、移動が必要となった場合でもフレキシブルな対応が可能になりました。

苦労された点や、それをどのように克服されたかをお教えくださいますか?

上坂様:実際に現場に導入して、本当に役に立つのか、実運用が成立するのか不安に思っていました。事前にデモ機を貸していただき、実際の現場でじっくり試すことができましたので、運用できる目途が立ち、自信をもって導入することができたんです。

甲府共和電業活用事例(イメージ)

現場の方ではどのような苦労がありましたか?

松澤様:多くの作業IDをプログラムする必要があって、最初は不安がありました。しかし実際にやってみると特別なスキルも必要なくできましたし、数をこなしているうちにスムーズに設定をしていけるようになりました。

今後の展望

甲府共和電業活用事例(イメージ)
株式会社 甲府共和電業
製造部
部長 岡 直輝 様

今後(将来)はどのような姿を思い描いていますか?

岡様:SC-20を導入することで検査のDX化を進めることができました。 チェックシートの廃止や、工数の削減というところに寄与できるということが分かりました。なので、今後もSC-20を活用したさらなる改善を推進していこうと考えています。

上坂様:特に手作業工程の品質の維持・向上ができたと考えています。

今後は甲府共和電業だけではなく同じファミリー企業の山形共和電業にもSC-20の導入を進めていきます。両拠点で同じ検査機を使用することで、検査の標準化を進めることができますし、また、“品質向上”と“SC-20”を共通の話題として、拠点間のコミュニケーションを活性化していきたいと考えています。

甲府共和電業活用事例(イメージ)
 
 

インタビュー動画

 
 

お客様 会社概要

会社名 株式会社 甲府共和電業
本社 〒400-1508
山梨県甲府市下曽根町1486-1
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公式HP https://www.kyowa-ei.com/
甲府共和電業活用事例(イメージ)

事業内容について

上坂様:株式会社共和電業は、ひずみゲージのパイオニアとして、計測・制御・解析の分野で産業と学術の進歩を支えてきました。東証スタンダード市場に上場しており、特に、国内外の研究開発・生産現場から厚い信頼をいただいております。

株式会社甲府共和電業は、応力測定機器の総合メーカとして国内トップのシェアを持つ、共和電業のファミリー会社として、電子計測機器全般の生産拠点となっています。

共和電業の「共和」は、“共に力を合わせる”という意味を持っています。時代や社会の変化に合わせて、1949年の創業から約70年間、計測技術を磨いてきました。一人ひとりの創意工夫で、お客様の描く未来を計測で確かなものにしていこうとしています。

特に共和電業の生産体制において、甲府共和電業は「測定器」の一括生産拠点という重要な役割を担っています。ひずみゲージや各種センサが「モノの状態を捉える神経」だとすれば、甲府共和電業では「神経からの情報を処理・分析する頭脳」にあたる製品群を生産しております。

共和電業様製品

ものづくりにおけるこだわり

岡様:甲府共和電業では、汎用製品から特注システム製品まで、多品種の生産を担当しております。

セル生産方式による一個流しの生産や、工場スペースを有効利用するため、日々の生産品目に合わせた生産場所の割り当てなど、多くの改善を行ってきました。より高い生産性と安定した品質を目指していくことにこだわっています。

共和電業様